ドイツのエックス線天文観測衛星「ROSAT(ローザット)」が地球に落下する問題で、落下
日時が日本時間の23日午後6時50分ごろになるとの計算結果を、徳島天文研究会会長で民間
の低高度人工衛星追跡組織「LAT」代表の橋本就安さん(62)=徳島市出身、岡山県在住=
が公表した。衛星の状態に変化がなければ、落下地点は東アジアになるとも予想している。
米国から衛星の軌道データを提供してもらっている橋本さんが、19日の時点で計算した。予
測には、衛星自体の回転に伴う落下速度の変化や大気の状況など不確定要素がつきまとうため、
橋本さんは「落下時期は1日前後の誤差を含んでいてほしい」と話している。
落下前の衛星は徳島県内でも20日から肉眼で見ることができる。橋本さんの予報では、20
日午後6時48分ごろに北西の低空に見え始め、仰角約16度まで上昇した所で地球の影に入り
見えなくなるという。明るさは0等星並みで、見える時間は1分半余り。21日以降は衛星の高
度が高くなり観測する条件はよくなるが、徳島の天気は21日から崩れる見込みで、衛星を見る
のは難しそうだ。
落下予想日の23日は、午後5時19~20分にかけて鳥取県から大阪湾、紀伊半島の上空を
通過した後、地球をほぼ1周して午後6時50分ごろに中国かモンゴル上空で大気圏に突入する
可能性が高いとみている。
1990年に打ち上げられたROSATは、搭載されたエックス線観測望遠鏡でブラックホー
ルのデータを収集。99年に運用を終え、現在は制御不能になっている。望遠鏡の鏡などは耐熱性に優れているため大気圏突入時も燃え尽きず、地上に落ちてくる恐れが高いとされている。
ドイツ航空宇宙センターは同衛星の落下時期として「21~24日ごろに大気圏に突入し、地球に落下する」としか公表していない。
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2011/10/2011_131907301584.html
【写真説明】23日に落下が見込まれるドイツのエックス線観測衛星ROSATのイメージ図(ドイツ航空宇宙センターのホームページから)
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