★Zeebra、バイト時代に伝説的ヒップホッパーQティップから受けた熱いメッセージ明かす
1995年頃、雑誌「Fine」の仕事でATCQのインタビューに臨んだZeebra。インタビュー時Qティップは宗派であるイスラム教により断食中で、「やる気なさそうにしていて、まいったよ。
質問をしてもひとことふたこと返ってくるだけで」と困惑したという。そんな時、何とか言葉を引き出そうと投げたのが「ラップをやっていくにはどうやったらいいと思う?」という自身へのアドバイスだった。
それに共感し急に熱く語りだしたQティップの口から出てきた言葉が「もし目も前に鍵がかかったドアがあったらどうする?」という質問だったそうだ。
まさに、ATCQが1990年に出した1stアルバム「People’s Instinctive Travels and the Paths of Rhythm」に収録されている1曲目「Push It Along」のタイトルそのもの。
Qティップは続けて「鍵を探しても見つからなかったら? とりあえずガンガン押すんだ。ガンガン鍵が取れるまで押し続ければドアは開くぜ」とZeebraを熱く鼓舞(こぶ)したという。
当時Zeebraはキングギドラとしてアルバム「空からの力」を出す前で、バイトをしながら音楽活動をしていた頃。
この言葉に大きく魂を揺さぶられたといい「それが超かっけーって思って、パワーになりました」とその後の活動に多大な影響を与えたことを振り返っていた。
本作は1998年に解散し、その後再結成を果たした伝説的ヒップホップ・グループ、ア・トライブ・コールド・クエストの軌跡を追ったドキュメンタリー。再結成した2006年の世界ツアーに密着し、彼らの魅力やメンバー間の確執や解散に至るまでの真相に迫る。(取材・文:中村好伸) http://www.cinematoday.jp/page/N0047403